カスタマイズ性の高いブラウザ
Firefoxはネットブラウザ黎明期から存在していたNetscapeの系列を受け継ぐ長い歴史をもったブラウザです。
現在のブラウザシェアでは、Firefoxは全体の約15%程度とIE、Google Chromeに次ぐ3番手となっていますが、パソコンユーザーでも使用歴の長い人やより自分らしい使用方法を希望する人には多く使用をされています。
通好みするブラウザと言ってもよいかもしれません。
歴史のもとをたどると、まず1993年に開発が始まり1994年よりNetscapeNavigatorがブラウザ市場を圧巻していきます。
しかしこの頃からライセンスは枝分かれするように広がっており、主流となる流れとは別にもととなるプログラムを使用したブラウザはいくつか登場していくことになりました。
主流となっていたのはMozilla.orgというプロジェクトでしたが、2002年ころに大きくたもとを分かつことになりNetscapeはバージョン7.0をもって開発を停止し、その後はMozilla FirebirdをへてMozilla Firefoxが誕生することになりました。
なおNetscapeNavigatorブラウザとメールソフトが一体となっているアプリケーション構成になっていることが特徴でしたが、Firefoxになってからはブラウザとして独立して使えるようになり、メールソフトはMozilla Thunderbirdとして分かれていくことになっています。
アドオン機能の多さが最大の特徴
Firefoxの特徴は、有志たちによる開発が進められたことにより拡張機能が多く取り入れられるようになっているということです。
もともとのNetscapeは有償のブラウザとして出発をしましたが、Firefoxとなってからはオープンソースのブラウザとして多くの人の手が入れられるようになっており、開発の方向も機能も大きく拡大していきました。
その機能の1つとしてあるのが「アドオン」というあとからインストールをすることができる拡張機能です。
現在Firefoxは標準として最初からインストールされているOSはありませんので自分で専用サイトからダウンロードをして使用を始めることになります。
ダウンロードをしたときには最初の機能のみとなっていますが、設定画面より個々のアドオンを追加ダウンロードすることでさまざまな機能を使用することができるようになります。
特にWebサイト作成者にとっては貴重な他のブラウザでの見え方をチェックする機能や、内部のXMLやJavascriptなどを見ながら編集できるといったさまざまな機能が備わっており、どのようにネットを使用するかによって使い分けをしていくことができます。
Firefoxのデメリットとは
大変便利なFirefoxですが、その拡張機能ゆえのデメリットもあります。
その中でも特に面倒が大きいのが、アドオンとメジャーアップデートの整合性がとれないことが多いということです。
ブラウザは常に脆弱性や新しいセキュリティ機能のためのアップデートが行われることになりますが、そうしたメジャーアップデートが行われることにより、既存のアドオンが機能しなくなるという問題が起こることがあります。
それまで便利に使用していたアドオンが突然使用できなくなってしまったり、そのために本来の機能が損なわれて正しくブラウジングができなくなってしまうということもあります。